2011年4月5日火曜日

一緒にいること


 ある教会での葬儀の折、参列者に一枚の紙が手渡されました。その故人が、昔、司祭の依頼で訳したという、作者不詳の、アイルランドのある教会に古くから伝わる詩の題が、「一緒にいること」。

 死ぬということは、なんでもないことなのです。
 私が隣の部屋に移っただけのことなのです。
 お互いの今までの関係がそのまま続いているのです。
 今までと同じ名前で呼んで下さい。
 今までと同じに気楽に話して下さい。
 ちょっとした冗談にも いつも笑っていたように面白がって笑ってください。
 遊んで下さい。
 微笑んで下さい。
 私のために祈ってください。
 私の名前を家族に入れておいて下さい。元と同じように。
 死ぬということについて気楽にお話ししましょう。
 命の意味は今までと同じです。それは今でも変わりません。
 それは完全につながっているのです。
 私が見えないからと言ってあなたが忘れてよいのでしょうか。
 私はあなたを待っています。
 少し離れて、ほんの近くで、ちょっと角を曲がった所で。
 全く大丈夫です。
 なにも過ぎ去っていませんし、なにもなくなっていないのです。
 ほんの一瞬が過ぎた後、すべては元のままでしょう。
 でもよくなっているのです。
 永遠に今まで以上の楽しさの中で、
 いつまでもキリストと一緒にいるのです。

 その故人、百歳超の長命の方でした。

 ☆何故か、このブロッコリーの淡い黄色が、アイルランドの風吹きすさぶ丘にいっぱい咲いているように思えて。 

 

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